ニッポンの出てくるチカラ!(その2)

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ニッポンの、出てくるチカラに期待しよう!

 エリーゼの後ろエンジンフードに財布を置いたまま発進し、途中で落としてほとんどの生活インフラを失った僕はそこに賭けることにした。

 しかし、それまで待てないのがSuica、すなわち定期券である。

 僕は片道2時間の長距離通勤者だ。定期がなければ片道1,000円以上かけて通勤せねばならない。現金もなくしたし、銀行から引き出すキャッシュカードもない。

 最寄り駅のみどりの窓口に行き、Suica定期券の再発行の手続きを確認すると、身分証が必要だと言う。身分証ね、身分証...

 ない!身分を証明するものがないぞ!

 こういうことなのである。その2つとも財布に入れてあったため、両方失くした。

 Suica再発行の書類の中に、どの身分証を提示されたかのチェック項目があって、そこにパスポートというものがあった。

 そうだ。パスポートがあった。昨年、たまたま仕事で香港と中国に行ったので、作ったのだ。しかし、あれがなかったら本当に委任状書いて親に戸籍謄本でも取って来なけりゃダメだったのかな?

 自宅からパスポートを取って来て、Suica再発行の手続きをする。窓口で新幹線の切符を買ったりするともらえる磁気切符みたいなものにSuica再発行の旨が記載されたものを渡される。

 これがあれば明日以降、JR東日本どこのみどりの窓口でも再発行可能とのこと。即日の再発行はできない。

 僕は、最寄り駅にはみどりの窓口の開いている時間には来れないので、勤務地の近くで再発行する。

 月曜日、窓口はまだ開いていないので仕方なく切符を買って会社まで行き、会社付近のみどりの窓口で再発行する。この時も身分証の提示を求められる。パスポートを一応持っていてよかった。再発行手数料とデポジット合わせて1,000円程度を支払う。これで、定期は復活した。

 次に遺失届を出しに行く。神奈川県内ならどこでもいいとのことだったので、仕事帰りに川崎に行こうと決めていた。一応事前に川崎警察署に受付時間などがあるか確認。交番などでもいいので、ない、とのこと。一応その時点での遺失物の状況を調べてくれる。やはりない。

 しかし、その後数時間してから川崎警察署から着信。秦野警察署に近いものがあるという。直接秦野警察署に連絡して欲しいとのこと。

 連絡してみると、楽天銀行のキャッシュカードと現金25,000円だけが届いているという。楽天銀行のキャッシュカードに僕の名前が刻印されていたため照合できたというわけだ。

 落ちていたのは秦野市内とのこと。そうすると、僕の予想に反し、PA内のカーブでも加速車線でも落ちることはなく、渋滞を避けて高速を降りるまでエンジンフード上に財布は乗っていた、ということである。

 財布本体はなかったが、一番出て来ないはずの現金が出てきたというのは驚きである。いかに日本人が真面目で正直者かが分かる。

 今、どなたかがどこの誰かも知らない僕と言う人のために、きっと困っているだろうと思ってわざわざ貴重な時間を割いて、交番まで届けて下さったのである。もしかしたら、警察署までバス代までかけてくれたかもしれない。

 ニッポンの出てくるチカラが、動き始めた。

 僕の財布は、マジックテープで留めるタイプの物なので、車から落下した瞬間に開いて中身が散乱した可能性は十分に考えられる。ネコババしても最も足跡が付きにくい現金が出て来たとあれば、僕の名前と照合できないだけで他の物も届いている可能性は高い。

 しかし、近隣で拾得された遺失物で僕が申告した物は未だ届いていないとのことだった。

 楽天銀行は僕がメインバンクにしている銀行だ。ここに殆どの資金を預け、セブンイレブンのATMから引き出して生活している。このキャッシュカードが戻れば現金を引き出せるようになる。

 僕は、翌日午後半休をもらい、電車で秦野警察署まで向かった。

 ビニール袋に入った現金2万5千円とキャッシュカード。幸い、カードに損傷はなさそうだ。遺失物届ここで提出。ちなみに財布に印鑑も入れていたので、書類作成時に捺したのは何と実印。身分証明はパスポート。まだ実印とパスポートを持ち歩かないといけない状態なのである。

 話は続く。

 さらに翌日の水曜日。財布と埼玉りそな銀行のキャッシュカードが別々に届いたという。僕は計3名の方に救われたというわけだ。

 ちなみに、3名すべての方がお礼などは辞退するということで連絡先の公開を拒否したとのこと。「いやいや、当たり前のことをした迄です、礼には及びません」と言うことか。

カッコイイ、カッコ良すぎるぞ、ニッポン!

 まぁ、どこぞの誰だかも知れない人からお礼とか貰ってもちょっとね...て言うのもあるんだろうけど...。

 でも、僕としてはきちんとお礼をして、「やっぱり良いことをして良かった」と思って欲しい、そして次もまた落とし物を拾ったら警察に届けるぞ!という気持ちになって欲しい、そう願うのである。せめて、あなたの拾ったものは無事落とし主の手元に帰りました、大変助かったと言っていましたよ、くらい伝わりはしないものだろうか。

 なんてことを考えるものである。

 さて、昨日行ったばかりでさすがにもう行けないので、現金書留で送ってもらうことにした。秦野警察署から取りに行けないため、送ってください、という旨の書類を送付してもらい、送料相当の切手を同封して返送。そしてついに帰って来たのがこれ。

today180_20181124.jpg

 こっちは徹底的に車で踏まれている。ひしゃげた500円玉。USBメモリが出てきたのも安心。もちろんバキバキに壊れていたが、個人情報なども入っていたので返って破壊されていた方が安心だ。

 180SXと家のカギを付けていたチャックの持ち手部分は根元からもげていた。落下した際か、踏まれる間にちぎれたのだろう。

 この状況下にあって、レザーマンの十徳ナイフ、Juiceはへこんでいたものの使用には問題なし。

 埼玉りそなのカードは失くす前から割れていたのを騙し騙し使っていたのでこれを機会に新しいものに作り直した。

 未だに出てきていないのは180SXと自宅のカギ、そして運転免許証と保険証、Tカード、ポンタカード、ヨドバシのポイントカード。

 運転免許証と保険証は再発行済み。自宅のカギがセットでないのはちょっと不安なので、こちらもシリンダー交換を実施。ポイントカードなどは個人情報も登録していて紐づいているので変更したりするんだろうけど、そういうのはこれから。

 それにしても、今回しみじみ思ったのは、やっぱり日本はスゴイ!と言うこと。ちゃんと出てくるんだもんね。警察に届ければ元の人に戻る、っていう仕組みが出来上がっているのが大きいのかな。

 公道では敵同士なんですが、今回警察の方には大変良くして頂きました。そして、愚かな僕の落し物を拾ってくださった皆様、心から御礼申し上げます。落とした物がきちんと元に戻る国、ニッポン。これからもそういう国でありたい。もちろん、僕も拾ったらおまわりさんに届けようと思います。

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