今は全く動かせなくなってしまったエリーゼだが、入院は自走で行いたい。一番心配なのはエンジン始動。そこで初めてバッテリー充電器なるものを購入した。走行距離が少ないNOTEや180SXにも使えそうだ。難しそう?危なくない?なんて勝手に食わず嫌いしていたが、今はとにかくメチャ簡単そうなのである。
このエピソードは動画にもなっています。
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何とも情けない状況であるが、仕方ない。せめて屋根だけでもついているカーポートがあれば...。
メルテック 全自動パルスバッテリー充電器 SCP-1200

このブログの内容
■電気は苦手?心配いらねぇ!ただつなぐだけ! ■カンタン!だけど充電には結構時間がかかります ■青空Pの人はバッテリー外して下さい?せめて屋根が欲しくなりますね |
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■電気は苦手?心配いらねぇ!ただつなぐだけ!
クルマによっては次の日曜にはバッテリーが上がっている個体もあるというエリーゼである。その元凶は常に点きっ放しのセキュリティと言われているが、幸い僕のはそこまでではない。バッテリーを国産のものに入れ替えて、純正よりも理論上容量は66%になったが、それでも2週間間を開けても再始動してくれている。もちろん、かなり苦しそうではあったが。
なお、バッテリーを国産のものに置き換える方法については下記の動画を参照されたい。僕の場合は180SXと共通化させたかったので、容量ダウンしたが、固定方法だけ確立させれば容量アップさせることも可能だ。国産ならホームセンターでも手に入り、緊急時、対応の幅が大きく広がる。
ロータスエリーゼのバッテリーを良くある国産品にスワップする |
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とにかく、そんなエリーゼを、もう1か月以上、バッテリー充電可能な走行をしないままにしているのだ。
幸い、セキュリティのLEDランプは元気に赤く点滅しているが、エンジン再始動は不可能なレベルまでバッテリーは減っていることだろう。逆にこのような微弱な消費電力の機器でバッテリーを完全に消費しつくしてしまうのが一番最悪だ。
バッテリーは元気な状態を維持するのが最も良いが、バッテリーの怖い所は引火・爆発する可能性があるという所である。僕は電気に関する知識が特に疎く、妙に食わず嫌いなところがある。正しく繋げるのか?発熱しないか?充電器なんて正しい商品、適切な商品を選べるのだろうか?
電気モノにはそんな不安が付きまとい、何となく敬遠してしまっていた。クルマのトラブルでも、電気系となると途端に自分でやる気がなくなる。
でも、いつも電気に詳しくなりたいという自分もいることは間違いない。ここはひとつ頑張って、バッテリー充電器について調べてみることにした。
すると、そんな不安を一掃してくれそうな商品が簡単にヒットしたのである。やはり僕の様に電気に詳しくないユーザーはたくさんいるようで、安全回路が何重にも用意され、バッテリーのサイズや状態に応じてすべて自動で充電メニューをこなしてくれるという機器が、各社から発売されていた。低価格のものでも安全機能についてはしっかりしていて、後は充電に時間がかかるだけ、みたいな感じである。
ある程度普通に使える自動車用のバッテリー充電器は6,000~7,000円くらいからあるようだ。あまりにも簡単すぎて、電気に詳しくなりたいという願いは残念ながら叶いそうにもないが、安心してバッテリー充電器と言う新天地に足を踏み入れることはできそうである。
ということで、今回選んだのはメルテックと言うメーカーのもの。安心の日本メーカーということで選んだわけだが、他に国内メーカーではBAL等もほとんど同じものを出している。そうした中でメルテックを選んだのは、パルス充電と言う機能が付いていたからである。
この機能とて、調べ始めてこの時知っただけの話であって、求め続けてきた機能ではない。ただ、メルテックの能書きに拠れば、劣化したバッテリーはセル内の端子に結晶が付着する「サルフェーション」と言う状態になっており、その状態になると充電しても元の性能にはならないとのこと。このパルス充電と言う機能は、1秒間に1000回の電気ショックで結晶を除去するというのだ。
しかも、この機能の必要性の判断もすべて自動で行うことが可能という。
要は、ただ繋ぐ、それだけでいい、というのだ。
接続は、バッテリーを車にセットしたままでOK。外したりする必要はない。
たとえ、+と-を逆につないでも保護回路が働いて何も起こらず、「逆接続」であることをインジケーターで教えてくれる。
バッテリーターミナルにワニ口をつないだ時にバチっと出る怖い火花、これも発生しない。
対応していないバッテリーや、壊れていたり、劣化しきってこの製品では充電できないバッテリーの場合は充電を停止。
全自動で状態を診断して、前述のパルス充電含め、最適な充電メニューを選び、次々とこなして満充電にしてくれる。
充電完了後は自動的に維持充電(トリクル充電と言っている)に移行。過充電などの心配も不要。
心配する材料が、何にもないのだ。
+と-を逆に繋ごうとも、少なくとも事故にはならず、本機も壊れないようにできている。落ち着いてマニュアルを見て、いくらでもやり直せるのだ。しかも国内メーカー。こんな安心なことはない。即座にポチッた次第である。
■カンタン!だけど充電には結構時間がかかります
と言うわけで、安心しきって適当にエリーゼのバッテリーにワニ口を挟んだ次第。100V の電源を先に入れるのか、それともバッテリーにつなぐのが先か...とか、あまり深く考えない。何しろ、保護回路が張り巡らされているのだから。
ちなみに、本器は100Vの電源ケーブルも、バッテリーにつなぐワニ口も共に180cmの長さがある。ある程度の自由度はある、と言って良いだろう。ただ180cmと言えばほぼクルマの車幅でしかなく、駐車場所や向きによっては延長ケーブルも必要になるケースは多いと思われる。
繋ぐと、まずは診断が始まる。3桁のデジタル表示がいかにも「考え中」的な表示になる。暫くして本体からカチンという小さな音がして、初めて充電が開始される。
表示切替ボタンがあり、押すと、充電中の電流→電圧→バッテリーの充電レベルの%表示、と次々切り替わっていく。最初は1.0Aで充電が開始された。電圧は8V程度を表示。充電レベルは%ではなく、Loと表示された。相当消耗しているように思える。
もしかしたら、前述のパルス充電を実施しているのかもしれない。パルス充電に関しても、必要と判断されれば自動で行うようになっている。
1時間半ほどしてから見に行くと、冷却ファンが激しく回っていた。ただし本体が熱くなっているようなことはなかった。電流は6.0A、電圧は14.3V、充電レベルは60%と表示された。このペースで行くと3時間くらいで充電完了するのかな、そんな風にも思えた。
どうやら本来であれば、バッテリーの容量が大きかったり、消費が多すぎて残りが少ない状態だと、大きな電流になってしまうようである。通常はそれに耐えうる充電器にする必要があるようだが、そう言うのは高価なようだ。ただ、そのように大きな電流で充電すると、バッテリーに対する負荷は大きくなってしまい、かえって劣化が早くなることもあると言う。
この機械はそうではなく、電流を制御することで、自分自身にもバッテリーにも低負荷の状態で充電を継続できるようだ。その代わり、充電に時間がかかる、こういう事のようである。
そうした中で少しでも早く充電を完了させるよう、バッテリーの状態に応じて劣化させない程度に電流を上げたり下げたりして、できるだけ早く充電できるように制御してくれているようだ。
4時間くらいしたが、充電レベルは70%くらいで動かなくなった。このまま続けたかったが、大きな問題があった。雨が降りそうなのである。予報ももちろんこの後雨だと報じている。ウチは青空駐車場であるからして、雨が降ればこのバッテリー充電器も濡れてしまう。このままずっと見張っているわけにもいかず、一度充電を中断することにした。これだけの安全機能がある機器だ。またつなげばその状態を診断し、そこから再開してくれるはずだと確信し、安心して取り外した。
外すときの電流は再び低下して4Aくらいになっていた。最後は徐々に電流を下げながら充電していくのだと思う。時間はかかるが、バッテリーを労わるための措置なのだろう。
この機器としてはとにかく繋いでおけば、明日くらいには完ぺきになってるよ、バッテリーを劣化させてまで急速充電する気はないよ、という機械なのだ。
■青空Pの人はバッテリー外してください?せめて屋根が欲しくなりますね
しかし、青空駐車場ではそれができぬ。いかに保護回路があろうとも、防水機能はなさそうだ。雨が降ればさすがに壊れるだろう。
と、なると、青空駐車場の人はどうするか。今回のエリーゼの様に、40B19Rという、今となってはかなり小さいバッテリーであっても、ほぼスッカラカンの状態からの充電となると5~6時間を要する。その間、天気とニラメッコしながらやるしかない。雨が降り出したらすぐに仕舞えるように、自宅に待機するとか、屋根がない場合は結構制約が多くなる。
今回使用した日はどうも雨がちで、結局下の写真の様に、充電器の上に簡易的な雨除けを設置して雨天でも強行した。この板はエリーゼのフロントアンダーパネルである。

そんなことはありながらも、エリーゼを満充電にして、充電するのが楽しくなってしまった。すぐにNOTEの充電に取り掛かる。NOTEも近距離の運転が主で、時々エンジンのかかりが悪い時もあると言う。かなり劣化しているのではないか、と思ったが、繋いでみると60%くらいあった。
充電完了までは3時間くらいかかるかと思ったが、実際は約2時間でFULの表示になった。
また、「バッテリーがもう終わりかけている」と酷評だった180SXのバッテリーは車体から外してバッテリーのみでの充電を試した。しかしながら、繋いでみるとのっけから80%でスタートし、すぐに90%→FULになってしまった。
ある程度走れている車に追加で充電する、というレベルであれば、2時間くらいの時間を見れば満充電まで持って行ける、ということのようだ。この程度の時間であれば、青空Pの人も使えるレベルか。ま、充電器さえ濡れないような何かの措置だけしておけば大丈夫そうである。
ただ、せめて屋根付きカーポートくらいは欲しくなる。
■まとめ
色々試してみたが、これはなかなか楽しい道具だった。普段は見えないバッテリーの充電状態が見える、と言うのがまず楽しい。
減っているかどうかは、数値でわかるし、必要であればそのまま充電すればいいだけ。減ってそうだから遠回りして充電しておいた、なんてことをやっていたが、本当に減っていたのか、走ったから十分に充電されたのか全てカン。こんなアバウトな作業は完全に不要だ。
オイル交換やタイヤ交換なんかよりも、バッテリー充電器の方がずっと簡単で、こっちの方が愛車のメンテナンス入門には最適だと思う。
そもそも、クルマに興味がないならオイルなんか車検の時に交換すれば大体大丈夫だし、パンクもほとんどしなくなった。バッテリーの負荷はどんどん高まる一方で、クルマに興味のないドライバーでもバッテリートラブルは遭遇率が高いものだと思う。
そう考えると、この充電器は今となっては異常に高価になってしまったバッテリー本体よりも安い価格で購入でき、一つのバッテリーを長持ちさせてくれる投資効果の高い道具だ。2台持ち、3台持ちとなれば、更に活躍のシーンは増えるだろう。価格、面白さ、実用性、投資効果、どれをとっても超おすすめのメンテナンスアイテムなのであった。エリーゼを入院させるときのためとか、そんなレベルの道具じゃぁ、ない。
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