ゲリラ実験室 MISSION3 Page2

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 餅を遮熱板に装着してから35分、待望のボンネットオープンである。とりあえず、目視で確認する限りでは、脱落などのトラブルは見られない。

 軍手をしてアルミホイルに触れると、軍手を通しても餅の熱さが伝わってくる。やはり熱は十分伝わっているようだ。予定より長時間だったが、焦げたような臭いはしない。慎重に針金をほどいて行く。それほど針金は熱くない。ドクターうるふが声を上げた。

「焼けてるよ、これは。」

「焼けてる?」聞き直すゆみごん社長。
「焼けてる。絶対。」ドクターうるふがアルミホイルを取り出しながら繰り返す。「柔らかいもん。」

 なるほど、アルミホイルの上から押しても指の形にへこむ。イイ感じに焼けているようだ。車内でアルミホイルを開けてみる。

しっかりと伸びてくれた。これぞ、うまく焼けている証拠だ。

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「全然オッケーじゃん。」

 臭いをかいでみる。排気ガスなどの有害な臭いはない。アルミホイルにべっとりとくっついてしまっているが、試食には問題ないと思われる。そこで、実際に食べてみる。先に口にしたのはゆみごん社長だった。

「うん。普通のモチだ。うまく焼けてるよ」

ドクターうるふも食べてみる。
「こっちは餅が厚かったようだ。ちょっと芯があるな。それとも位置的な問題か......」

確かに、ドクターうるふの方はまだ焼けてない硬い部分が残っていた。

 妙義山では1発成功させたかったため、行く途中からテスト実施したわけだが、この時点でうまく焼けてしまったので拍子抜けする。すると、ゆみごん社長があくなき探求心をムキ出しにした。

「サツマイモ買おう。焼きイモに挑戦してみよう。
ナスとかシイタケも焼けそうじゃない?」




 道の駅「おかべ」は国道17号バイパス沿いにあり、普通車はもちろん、大型車も入ることができる規模のもの。酒、漬物など周辺の特産品も取り揃えており、食堂は朝7時半から営業。しかし、何といっても特筆するのは周辺で採れた農産物を直売しており、これが信じられないような激安なのだ。ゆみごん社長はそれを知っていた。

 とりあえず、巨大なサツマイモ、餅に巻く用の海苔、そのほか家庭で必要な野菜類もついでに買い込む。醤油は1リットル物しかなかったので、あとでコンビニで購入することにした。

 「妙義山までサツマイモを装着した状態で行こう。1時間半ほどかかるだろうから、十分焼けるでしょ。」と、ゆみごん社長。焼きイモにかなりの期待を寄せているようだ。

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厚さ3cmほどに切る。直径は10cmくらいのかなり大型のサツマイモだった。 新聞を束ねるときのような感じで芋を針金で縛る。1箇所をすぐに外れるようにしておいた。 運転席側から見てエンジンの左、ちょうど助手席の前あたりに遮熱板がある。あまり大きな物はつけられない。

 購入したサツマイモはあまりにも大きすぎて、限られたスペースには入らない。厚さを3cmにカットして、先ほどの餅と同様にアルミホイルでくるむ。針金は十字に巻き、1箇所がすぐに外れるように工夫し、簡単にサツマイモを取り出せるようにした。今回はサツマイモ自体に重みがあるのでしっかり固定する。ただ、スペース的に相当ギリギリなので、まず脱落はあり得ないだろう。

 道の駅「おかべ」を出る。時刻は10時10分。国道17号は比較的すいており、順調に進む。

 途中、松井田町付近のセブンイレブンで醤油を購入する。すでに1時間以上が経過していた。

 車の外に出るとボンネットからは焼きイモの匂いがただよって来る。完全に焼き芋屋さん状態だ。

「焼けてるよー、焼きイモ。」焼きイモができていると確信しているドクターうるふ。醤油を買って、ここでトイレを済ませる。ヤンマガの頭文字Dを立ち読みして車に戻る。真子ちゃんの番外編の後編だった。車に戻るとまだ焼きイモの匂いは周囲にただよっている。

 国道18号をそれて妙義山へ入る。妙義山はほとんど走ったことはないが、全開走行を試みる。碓氷峠に比べてタイトなコーナーはなく、路面も安定しており、グリップも良い。100km/h以上で走れるポイントが数多くあり、4000回転~6000回転の領域ばかりになる。排気温は相当上がっているはずだ。

「焼けすぎちゃってるかなー?、焼きイモ?」

 10分近い前回走行の後、山頂の駐車場に到着。室内まで焼きイモの匂いがたちこめる。かなり期待できそうだ。約1分のアフターアイドリングの後、ボンネットを開ける。

 エンジンルーム内は先ほどの餅の時と違い、物凄い熱気だ。マフラーや遮熱板などからはキンキンと言う金属音が聞こえてくる。明らかに通常走行時とは温度の領域が違う。一部、アルミホイルが白く変色している部分もあり、温度の高さを物語る。軍手をしても長時間は持てないほど、芋を包むアルミホイルは高温になっている。

 少し冷ましてから車内に持ち込む。ホイルをはがすと室内は焼き芋の良い匂いに包まれる。焦げなどは見当たらない。

しかし、そのとき、予想もしない言葉がドクターうるふの口から発せられた!!


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