ゲリラ実験室 MISSION3 Page3


 芋を室内に持ちこむと焼き芋屋さんのあの香りが180SX内をいっぱいにする。時刻も12時とちょうど良い。食欲をそそる。外見も悪くない。透明感のある黄色。最高の状態だ。

 だが、ドクターうるふの口からは、思いもよらない言葉が飛び出した。

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「あー、ダメだ、こりゃぁ」

切り口の様子から想像頂けるだろうか。中心部はほとんど火が通っていない。

 「芯があるよ。芯っていうか、全然焼けてない。表面の2、3mmしか焼けていなくて後は全然火が通っていない。あったかくはなっているけど、完全に生の状態。これじゃあ、食べられないよ」

匂い的にはかなり良いのだが、残念だ。

 「仕方ない、とりあえず当初の目的に戻って餅をしっかり焼こう」

 ここで餅をセットし、妙義山を下りて、碓氷峠を登りきったところで試食しようと言う計画を立てた。時間的にはおそらく30分~35分程になるだろう。時間は若干芯があった先ほどと同じ位になるが、後半碓氷峠があるため、火加減的にはちょうど良いと思われる。

 今回はアルミホイルへの付着を防ぐため、最初から餅を海苔でくるみ、その上からアルミホイルで包装する。餅2度目のアタックは厚さ約1.5cm~2cmのサトウの鏡餅2つと、自家製かき餅2枚の計4枚。100%もち米使用の自家製かき餅を選んだのは勝利を確信してのこと。失敗は許されない。

 セットはもう慣れて来て、時間はかからなかった。12時23分、妙義山駐車場を後にする。今度は比較的おとなしい走行で妙義山を下りる。回転数は2500~4000程度。妙義山が終わって、碓氷峠までは通常走行が10分ほど。碓氷峠はまあまあスポーティーな走行で3000回転~5000回転くらい。

「最後、ちょっと焦げ目をつけるか」

と言って、C170くらいから全開走行にする。餅の状態を見ないで火加減を調節しなくてはならないのだから、職人芸だ。無論、餅焼き2度目なのだからうまく行っているかは解らない。適当なことを言っているだけだ。

 碓氷峠を通過し、長野県に入ったのが1時ちょうど。そのまますぐに右折し、別荘へ続く道の路肩に停車した。ボンネットを開けると、前回とは違い、海苔の焼ける香ばしい匂いが漂う。触ってみると柔らかい。残念ながら、焦げ目はないが、うまく焼けているようだ。

海苔作戦は大成功。アルミホイルには全然ついておらず、容易に取り出せた。 見よ!この美しい伸びを!180SXでこれだけ立派に餅が焼けるのだ!

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「今度はうまく行った。これは完璧」

と、2人とも興奮を隠さない。
そのまま醤油をぶっかけて食す。普通に焼いたのと全く変わりはない。今度も排気ガス臭いなどの問題もない。衛生面でもさほど問題はないだろう。おそらく、世界初ではないかと思われる、180SXで焼いた餅。今度は芯など存在しない。完全に食べごろの状態だ。

 今回の成功で、位置的な問題よりも、餅の厚さが、焼き時間に影響していることが判明した。


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 はっきり言ってうま過ぎる。豪快に醤油をぶっかけて食べよう。
 同じ焼肉も、河原でバーベキューした方が、家庭よりうまく感じるように、こっちの餅の方がおいしく思える。満足度は非常に高い。ブナの林に見え隠れする浅間山を眺め、思いを馳せるドクターうるふ。餅の伸び具合を楽しむように、くわえては引っ張って餅をちぎっている。何とも言えない、至福の瞬間だ。

 しかし、その満足はリベンジへの闘志と変わるまでにそう時間はかからなかった。

「焼きイモを成功させよう!」

 先ほど失敗した焼きイモを再び装着して、帰宅までの2時間半、通常走行のとろ火で、じっくり焼き上げようというのである。さすがに2時間半あれば火も通るだろう。

 そして、ボンネットを開け、イモを装着しているときに問題は起こった!今すぐ、次のページへ!


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