60プリウスをセカンドカーとして考える ~エリーゼセカンドカー探しの旅~

趣味に振り切ったクルマだけでは、日常生活ではこなせないシーンが出てくることもある。

日常もこなせる趣味クルマ、という選択肢もありそれが本当に乗りたい車なら問題ないが、そうでない場合はセカンドカーが必要になってくる。

さて今回は、60プリウスに試乗してきた。

大衆車とは思えないスポーツ性能

上記動画でも言っているので簡単に書くが、乗ってすぐに「違和感」を持った。

僕たちが好むクルマのにおいがするのだ。

予定を変更して碓氷峠に向かう。借りた場所が高崎であったこと、余裕をもって3時間借りたことが功を奏した。

結果は予感したとおり、ノーマル状態でもほとんど思い通りの動きをしてくれたのである。借りて1~2時間でこれだけ思い通りに扱えてしまうのは、僕の持っているマニュアルガソリン車の経験値が通用することの証左であろう。

セカンドカーに求められることとは?

自分以外の家族が運転できること

家族が自分のエリーゼやエキシージと言った趣味グルマを運転してくれるなら、何ら問題ないが、それは望めないだろう。

奥様や娘さんが乗るならオートマである必要が出てくる。

仕事などに乗っていくならそれなりのよそ行き感のある車である必要もあるだろう。

4人、もしくは5人乗りであること

家族旅行などにも耐えられるよう、4人もしくは5人乗りである必要が出てくる。

時には親戚を迎えに行ったり、お子さんの友達を載せる機会などもあるだろうから、2人乗りのセカンドカーというのは考えにくい。

荷物がそれなりに乗ること

これは各々の生活スタイルによるが、そうは言っても時にはホームセンターで組み立て家具を買うこともあるだろうし、家族でキャンプに行くこともあるかもしれない。

折り畳み自転車などが乗ると、出先での行動の選択肢が広がる。

運転が楽しいこと、乗ることに喜びを得られること

これ必要?と思われるかもしれないが、僕は非常に重要だと痛感している。

運転がつまらないクルマは家族旅行の間、移動が本当につまらない。苦痛でしかない。

多くは自分がドライブすることになるのだろうが、その時間は残り少ない人生の貴重な時間を無駄に過ごしているように思える。

走りが楽しいこと、乗っていて気分が上がるような所有感がある車であること、そうした満足感がないとセカンドカーを運転している間、ずっと不幸せになる。

では、60プリウスは?

結論としては、十分にセカンドカーとして選択肢に入る、と言うのが僕の評価だ。

とにかく、この走りの良さには驚かされた。

ブレーキングのあと、すぐにアクセルに切り替えられる。碓氷峠の中でも細かいタイトコーナーが連続する一部のエリアを除いて、足回りの動きがついて来れないという事態には陥らなかった。

ハンドルに対して車も非常に素直に反応してくれて、車とのコミュニケーションがちゃんと成立する。いや、そうじゃなくてさ、とがっかりさせられることがまずなかった。

これは試乗した後、動画を作成する際に色々調べて知ったことなのだが、実際、トヨタの開発者も走りに振ったと言っていた。つまり、トヨタの狙ったことがきちんと実現されていると言うことである。

セカンドカーとして乗るなら、走りに不満を持つことはないだろう。

逆に問題になるのは後席の居住性だ。空気抵抗を減らすためが一番の目的だろうが、普通車の域を完全に脱している。

後席に乗る人がそれなりに快適に過ごすには、運転席と助手席を少々前めにセッティングする必要があるだろう。

運転席はきちんとしたドライビングポジションを取りたい僕たちはそれなりに前にするだろうが、助手席の人が優雅に足を組める一にしてしまうと後席のニースペースはヤリスと同レベルになる。居住性を助手席と後席でシェアする、という考え方が必要だ。

大衆車で後席の居住性が問題になること自体不思議だが、それが60プリウスである。

しかし、プリウスを知らない人はいないほど、燃費大衆車としての地位を確立している。

スポーツカーでこの狭さなら文句を言われるだろうが、同じ狭さでもプリウスなら許される可能性がある。

これはプリウスが25年5世代かけて築き上げてきた信頼、ブランドであろう。

荷物はこのスタイリングで少々犠牲になっているが、ハッチバック的な形状なので低いとはいえそれなりに高さがある。トランク車と比べれば荷物は乗る、と考えることができる。

思った以上に安かった60プリウス

試乗してから色々調べて知ったことなのだが、新車価格でも最低グレードの1.8リットルモデルのXなら275万円からである。

↑トヨタ公式より(https://toyota.jp/prius/grade/)

ビジネスユース対象ということで色も白と黒しかないが、一般ユーザーでももちろん買える。

しかも燃費はこのグレードが最も良く、32km/lである。タイヤも195/60R17と上位モデルと比べて扁平タイヤではないので維持費も安そうだ。

もっとも安い2リットルモデルでも320万円からである。

↑トヨタ公式より(https://toyota.jp/prius/grade/)

その上のZというグレードになってくると370万円で僕はこのくらいの価格からスタートくらいに思っていた。

走りの性能はそのくらいあると思う。多分「X」でもライトウェイト乗りなら楽しく走らせるられると思う。

エンジン形式が「2ZR」であることもエリーゼ乗りにとっては親近感があるだろう。(ハイブリッド車向けになったモデルではあるが)

中古車もだいぶタマ数が出てきて、価格もこなれてきたようである。

プリウスは価格が底まで行っても値段はつくようなので、中古で考えるとさらにコスパもいいかもしれない。

セカンドカー問題を一気に解消するdカーシェア

今回、ドコモの提供するサービス、dカーシェアを使ってプリウスを借りた。

このサービスをうまく使えば、セカンドカーを持つ必要さえなくなるかもしれない。

地方では選択肢が多くないが、都心部になると選べる車種の幅もぐっと増える。目的に合わせて借りる車を変えればいいのだ。

もし、自分のセカンドカーを所有したい、ということであっても、このサービスでいろんな車を借りて、乗って選べば納得してから購入できる。

ディーラーでの試乗ではろくな確認はできない。クルマ選びにも絶対に価値ある方法だ。

登録だけならお金はかからないので、気楽である。

セカンドカー探しに悩める趣味クルマオーナーはいろんな意味で価値あるサービスなのでお勧めしたい。

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動画作成のための下見(埼玉編)